#10 スノーマン(16歳)
乾いた街 この街にはろくに雪も降らない
伸びた前髪 あぁこんなに月日は流れていた
疲れた駅 無表情に 過ぎてく人の中で白いため息隠す僕らは
何がこう悩ましいの?
変わる変わる過ぎる日々の中 僕たちはみんな歳をとった
出会いと別れを続ける度 季節に置いていかれぬように
少し冷えた街のあの場所で もう一度あなたを笑わせたい
笑わせるから
思い返せば あの日の公園の雪だるまも笑ってたね
それと同じ様に僕らも ただ 笑っていた
誰も居ない夜の道を今日も僕は一人で
答え探す だけどすぐに解き直しの問題
ポケットの中 薄い財布 僕の手は冷えていて
思い出とか 君のことは奥に押しやられてく
変わる変わる過ぎる窓の外 電車の中から眺めていた
あの街はたしか君の街だ それ以外何でもない街だ
少し寂れているあの街で もう一度あなたに笑われたい
笑われたくて
「今年最初の街に振りゆく雪は今年最初の夢」
そんなあの日の輝き 僕ら もう溶けていく
ただ、溶けていく
白い雪が街を染める 錆びれた屋根にも輝く白
子ども達がはしゃいでいる もう僕らそこにはいないんだね
特に何も顔も変えず そんな大人に僕らはなるかな
忘れないで その輝き 永遠には続かない
思い返せば あの日の公園の雪だるまも笑ってたね
それと同じ様に僕らも ただ 笑っていた
あなたの事も あの日の事も 雪のように白く消える
ただ溶けていく だけど僕らはただ笑っていた
ただ溶けていく
ただ、溶けていく
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